2011年9月6日火曜日

私の好きなもの(Ⅳ) 組子欄間


組子欄間(縦格子に桐麻柄)


欄間って、ご存知ですか?

欄間は普通、和室と和室、あるいは和室と廊下を仕切る、ふすま又は障子などの建具の上、つまり、天井との間の開口部などにはめ込む装飾建具です。
最近は、和風建築の家も減り、あまり欄間のある邸宅を見る事もなくなりました。
新築される家の3割は、もはや和室さえないそうです。
和風建築における、日本の伝統工芸が少しずつ消えていくのは残念です(-_-;)。
  


 
組子欄間(菱に麻の柄)

私は、古い日本家屋の解体現場に出会うと、この家の欄間はどうなっちゃったのか気になって仕方ありません。
なぜなら、以前にもお話したように、建具や欄間が大好きだからです。

現在は骨董ブームにより、解体前に業者が買い取っていくと聞きましたが、まだまだ無造作に取り壊されてしまう事が多いのだそうです。
私には宝物に見えても、長年見慣れてきた人たちにとっては、古臭くて必要のないモノなのかもしれませんね(=_=)。

人の価値観は、それぞれだから仕方がない事ですけど・・・。
 
本来、欄間は通風や採光のため建具です。
残念ながら、我が家には欄間本来の用途として、取り付ける場所はありません。
しかし、好きな物は、なんとしても身近に置いて愛でるのが私の主義。


右写真の欄間と一対
私流インテリアとして、壁の装飾や扉に嵌め込んだりして部屋に馴染ませ使用しています。
なんとも味気のない白いクロス張の壁でも、欄間が和の風情を醸し出してくれます。 

欄間にもいろいろありますが、寺院や格式高いお屋敷の欄間は立派な彫刻を施したものが多く、重厚すぎて我が家には似合いません。
それに比べ、杉板などに透かし彫を施した欄間は、民家にも多く簡素な感じが素敵です。


書院用組子欄間
(建具にはめ込んでます)


その他にも竹細工を施したものや普通の障子欄間もありますが、私が愛して止まない欄間は組子欄間です。
  
組子欄間は、組子細工を施した欄間のことです。
組子細工とは、釘などを使わずに細かく割った木材を組み合わせ、様々な模様を組み立てる伝統的な技法です。
組み合わせの妙で、いく通りもの美しい幾何学模様が見られます。
格子や幾何学模様が大好きな私でありますから、これはもうコレクションの対象品にならざるを得ません(^_^;)。

私の持っている欄間は、どれもそんなに古いものではありません。
どこかの家で使用されていた物もありますが、ほとんどが昭和の時代のものです。
いわゆるデットストックというものもあって、どこかの建具屋さんか製造元の売れ残り商品だったものもあります。
そういうものは、買い求めた時、まだ綺麗な白木で枠(わく)にも入っていません。

組子の衝立
インテリアとして、壁の装飾にするには枠のない方が軽くて扱いやすく、頑丈に打ちつけなくても落ちてくる心配がなく安心です。
白木のままでも良いのですが、落ち着いた風合いを出したかったので、天気の良い日ベランダで欄間に塗装をしました。
本来なら、柿渋を重ね塗りをすべきなのでしょうが、ホームセンターに柿渋が売っていなかったので、手っ取り早くオイルステインで、塗装しました。
少々、ムラ塗りですが、それなりの味がでているでしょ。

自分で工夫しながら創るインテリアって、愉しいですよ(^_^)/

 

1 件のコメント:

  1. 偶然こちらへたどり着いた者です。
    うちのリビングにも、ウォールアクセントとして、欄間を飾ってみたく、だけどイメージが湧かずインテリアに使用しているものを探していました。
    すごく素敵です。
    うちもぜひ飾りたいです。とても参考になりました。

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